園芸日記、そして、今週発売のマンガをネタに四方山話

 もう11月も終わりだ。ライブに行って、その合間にちょこちょこと園芸作業をしていたら、終わってしまった。あっという間に、木枯らしの吹くクリスマスの季節がやってくる。もう、至る所にクリスマスの飾り付けが始まっている。最近は、やたらこういうのが早い。その上、ハロウインまで何故かやっている。本当は、ハロウインは子どもの仮装が一番イベントらしいのだけど、あれも早晩流行るんだろうな。クリスマス=ケーキを食べてプレゼントをもらう日、で、ハロウイン=仮装をしてお菓子をもらう日、ということで。次は、イースターかもなあ。その一方で、節分とか、死につつあるんじゃないだろうか。寺社仏閣の関係者は、ビジネス的にも何か対抗策を考えたらどうなんだろうか。冠婚葬祭で楽なぬるま湯ビジネスに浸っていると、新しいことしようなんて思わなくなるんだろうか。
 今日は、球根の植え付け。先週土を被せて湿らせて膨らませた完全乾燥球根、アネモネラナンキュラスを本格的に植え付ける。アネモネは尖った方が下、と説明書に書いてあるのだけれど、どっちが尖っているのかがそもそもわかりにくい。こんなの芋と一緒だ。つうか、球根だから、要は根っこで、まあ芋みたいなもんだけど。ポチッと微妙に尖ったところを良く確認して植える。アネモネもさることながら、ラナンキュラスはぼろぼろと根っこが崩れそうで、神経を使う。でも、どちらも好きな花なので、楽しみだ。
 チューリップと百合も植える。百合は深く植えないといけないので大変。深い鉢に百合を一昨年植えたのだが、今年は咲かなかった。仕方ないので、もう一度、新しい球根を植える。百合は球根から上に伸びてくる部分からも根が出るそうなので、深く植えないといけないらしい。手抜きをして、そこそこの深さに埋めた後、逆に土を増量して被せてしまう。チューリップは、タキイの5球×5種類のセットを買ったのだけれど、赤いものが3種類もあってアレンジに悩む。チューリップは同じ品種のものは、一斉に咲いてしまうので、いろいろな種類を下手に組み合わせると、時期がずれてどうにも締まらない見栄えになる。5球一組で、3つのプランターに適当に振り分けて植える。

バガボンド(29)(モーニングKC)

バガボンド(29)(モーニングKC)

 「バガボンド」は、今最強クオリティの絵の劇画だろう。小次郎の化けものっぷりがすごい。まだまだ先が長いな、これも。
 それにしても、この宮本武蔵は良く悩む。本当に禅問答である。剣豪の話と言えば、特訓、特訓、の体育会系になりそうなものだが、戦いの後のリハビリ期間の話がとにかく長い。こんなに天才の勝者が悩む話というのも珍しい。

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

 「3月のライオン」も、天才棋士の卵が悩む話だ。羽海野チカの世界というのは、「もう、今時あり得ないだろう?」というくらい真っ当なアットホームな人間関係と、人間同士のエゴや運命が引き起こす断絶のストーリーの間で、笑いと涙の間を揺れ動く世界だ。この過剰なポップのような書き込みがたまらない。あまりにも女の子テイスト全開のかわゆい絵と、えぐいストーリーの厳しさ。将棋のマンガとは言え、これを青年誌で連載しているというのが、信じられない。
 このモモちゃんの行きたいところ、お芋掘りと醤油工場というの、なんか涙が出そうなくらい懐かしい感じ。職人のじいちゃんと姉ちゃんと妹2人、という、このあまりに真っ当な昭和的な真っ当さ。「ハチクロ」、全部読み返したくなってきた。

君に届け 8 (8) (マーガレットコミックス)

君に届け 8 (8) (マーガレットコミックス)

 羽海野チカの「3月のライオン」と並んで、椎名軽穂の「君に届け」は、今、王道で真っ当な切ない青春ものとして双璧だろう。どちらも、滅茶苦茶オヤジ殺しなのではないか。若さの不器用さをこれだけ見事に描いているのって、滅茶苦茶に器用なんではないか?とも一瞬考えてみるが、それが才能というものだろう。
 こういう真っ当さというのは、若い人にしてみると、どういう感じなんだろうな。いやあ、マンガって素晴らしいですね(水野晴郎の口調で)。と言っていると、こういうのが目につく。

いい歳して漫画読んでるなんて、恥ずかしくない?
http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20081129/1227941427

 「いい歳して漫画読んでるなんて、恥ずかしくない? 」なんて言われても、平気で無視しますけどね。そんなこと言うと、じゃあ、総理大臣はどうなんだ?という話になってしまう(笑)。でも、電車の中で携帯やゲームしている人が多いというのは事実。あっちの方が脊髄反射だけで頭使ってないと思うんだけど?それ以上に多いのは、寝ている人だろう。こういうこと言う人的には、あれはどうなるんだろう?

http://d.hatena.ne.jp/ykurihara/20041229/1104294205

 まあ、こういう「近頃の若者」論は、実際にはそんなことないとか、私は違うとか、議論をいくらしても、虚像のステレオタイプのイメージが持つリアリティを否定することは出来なかったりするものだ。逆に、ボランティアとかエコに走っちゃう若者だっていっぱいいる訳だし。まあ、夜中に学校の窓ガラスを割って回るよりも、それはそれでずっと生産的だし、尾崎豊が分からない、と言うのも、まあ、それはそれで分かるんだけど、尾崎豊時代の寵児とか象徴にしてしまうのと同じように、こういう近頃の若者像で一括りにするのも、その力学自体が嘘くさい。その力学が作り出してしまう時代のリアリティという幻想の強固さ故に。
 大体、私も尾崎豊というと、リアルタイムでは恥ずかしくて聴く気がしなかった。この若い人たちと同じような感想を内心持っていたけど、このインタビューした人みたいなのが多くて、この若い子達みたいなことを本気で口に出すと嫌われる雰囲気だったと思う。そういうこと思っていた人はちゃんといた。
 でも、このあっけないほどの醒めっぷり、近頃の若いのはスゲ〜、とは思うよ。