ロンドン旅行記(6):キュー・ガーデン

Royal Botanic Gardens, Kew | Kew
http://www.kew.org/visitor/kew-map.htm
キューガーデン - Wikipedia

  • Kew Garden Station 〜 Victoria Gate


 キューガーデン(Royal Botanic Gardens, Kew)は、District LineでKew Garden下車。ロンドン中心から1時間弱くらいで着きます。駅を降りたら歩道橋を渡って反対側に周り、ぞろぞろとおばちゃん達について行けば、一本道の突き当たりすぐです。


 この126ヘクタールの庭園は、王室の庭園であるだけではなく、研究機関として世界中の植物の種子の保存を行っています。何の役に立つか分からないから、全部集めて保存する。大英博物館にしてもそうですが、このアーカイブという思想がすごいと思います。


 とにかく広いので、カートにまず乗って一周しました。126ヘクタールということは、1km四方以上、東京ドーム40個以上なので、地図だけはまず最初にしっかり手に入れておきましょう。カートの切符はリストバンドで、カートの運転手から買います。1周するのにこれで40分くらいかかります。途中に停車場が8カ所くらいあります。まずは、あたふたせずにじっくり見るかと思って、カメラもしまって、解説聞いていたら、途中で放し飼いのクジャクに出くわしましたが、シャッターチャンス逃しました。


 まずは腹ごしらえ。ほぼ3/4周した辺りの園内のレストランで途中下車して、昼食に。サーモンとジンジャー・ビール。ジンジャー・ビールはアルコール分低いですが、ショウガが効いていて独特の風味があり、おいしかったです。


腹ごしらえしたので、入口まで歩いて戻ります。まずは、Kew Palaceです。

  • Banking on Life


世界最大の種だそうです。実ではなくて種・・・。

  • Wild Flowers & Bees


マグノリアの花。大柄な花が木一杯に咲いている様は壮観です。


フレームに沿わせているので、中から見ても、外から見ても見事です。

モグラの穴だそうです。



この辺りは色々見所が多い辺りです。





ロック・ガーデンです。高山植物が集められています。岩山を再現して育てています。このヘルメットのような建物も素晴らしいです。



ちょっと横にそれると、こんなところが。秘密の花園といった感じです。

実際の環境に近い形で育てているのでしょう。次いで、大きな温室に進みます。



イグアナも温室の中で放し飼いになっています。



これは、Titan Arumという世界最大の花だそうです。5月2日に咲いたようですが、私が行った5月6日にはもう終わっていました。世界最大の花といっても、これ、花しかありませんよ?不思議な植物があるものです。


サボテンもたくさんありました。

やっと、入り口付近に戻ります。

次はこの温室です。でも、その前に一休み、その前にトイレです!園内にはあまりトイレもないので、水分は控えめにした方が良いです。


売店の植木鉢。植物はやっかいでも、この植木鉢はかなり物欲そそられました。なんといってもロイヤル植木鉢です。紋章入りです。さすがにあきらめましたが。

スコーンとお茶で一休み。半分くらい食べたところで、風でスコーンを吹っ飛ばされました(涙)。こぼれたスコーンの粉を早速鳩が狙って寄ってきます。人慣れしてるなあ。しょうがないので、拾ってナプキンに包んで、蒔餌にしようと思いつきます。




さあ、いよいよ正面の温室です。温室の前の怪物の銅像は、歴代王様のマスコットなのだそうです。


なんと、バナナがちゃんとなっています。






かなりぎゅうぎゅう詰めで、どの植物も窮屈そうです。年代物ですが、この建築物としての美しさは、外から見ても中から見ても素晴らしいです。螺旋階段で上へ上がり、中央上から見下ろすことも出来ます。また、地下では熱帯魚も飼育しています。





隣には、蓮の花を中心に水生植物を集めた小さな温室もあります。



大温室から北西を目指します。この辺りは本当に英国庭園らしいです。




しばらく行くと、ツツジが円形に植えられた広場に出ます。どのツツジも満開です。こういう色々な広場があちこちに仕掛けられているのが、本当に芸術的で、感動を覚えました。



傍には、ブルー・ベルが植えられた一角も。



さらに、大通りに戻り、奥へ進みます。英国式庭園の特徴なのでしょうけど、こうした様々な広場の仕掛けと、ものすごく幾何学的な構成によりどこまでも見通すことの出来る”線”が存在します。歩いていると、この広場の“点”と、一本道の”線”のパースペクティブが入れ替わり立ち替わり眼前に広がります。この造園の妙。これが英国式庭園なのか、と感銘を受けました。


鳥もゆったりしたものです。ヒナは黄色いんですね。何とも愛くるしいです。




中央の池の中の島には白鳥が。橋を渡ります。さらに奥へ、奥へ。





この時期、終わりかけていましたが、辺り一面に咲き乱れるブルー・ベルは、やはり圧巻でした。






ブルー・ベルも見たので、ああ、疲れた、カートで戻ろうと、停車場まで戻ります。なかなか来ないので、近くの池を覗くと、鴨の親子が!隊列組んで家族でこちらの岸にやってきます。先ほどのスコーンをちぎって与えると、すごい勢いでパクつきます。ひとしきり、御家族で辺りを散策すると、また池に戻っていかれます。

それにしても、カート来ないな?と思い、よくよく時刻表を見ると、すでに終電は出た後です(笑)。まあ、1時間くらいはあるので、良かったですが。きっと、こうして、閉館時間以降も中に取り残される人や迷子になる人も、毎日大勢いるのではないでしょうか、ここ。なにせ、園内放送の類は何もなくて、静かそのものです。標識も最低限以下ですし。ちゃんと地図を持って、目印をちゃんとチェックしないといけませんが、それも大きな楽しみではあります。




帰り道に地中海庭園エリアに立ち寄りました。




途中で、今更ながら、パースペクティブのすごさに気づきましたが、やはり、これは温室の裏手中央が起点になっているのですね。ここに立つと、遙か遠くの中国式の塔と中央の一本道が遙か先まで一望できます。実際に歩いていると、目の前のものだけに気を取られてなかなか気がつかないのですが、ここに行った人は一度はこのポイントに立ってみると良いでしょう。庭園設計者の構想のすごさが分かります。

  • さよなら、キュー・ガーデン





名残惜しいですが、時間切れです。慌てて売店に駆け込み、あと5分で閉めるから早くしろとおばちゃんにせかされながら(営業終了時間とか、そういうのだけは、向こうは厳守だ)、園芸用エプロンだけ買いました。もったいなくて使わないだろうなあ。

疲れ果てて、駅前のパブでギネスで一休み。さすがに毎日これだけ歩くとへろへろです。アンメルツを持って行って、毎日、シャワー後に塗りまくっていましたが、良く足が吊らなかったものだと思います。万歩計毎日身につけていましたが、一日2万5千歩は歩いてましたからねえ。
 この日は、ホテルの近くのインド料理屋でカレーを食べたんだったと思います。あんまりインドっぽくなくて、普通にカレーでおいしかった。