『PLUTO(7)』:浦沢直樹

PLUTO 7 (ビッグコミックス)

PLUTO 7 (ビッグコミックス)

 次で完結だって。8巻で完結って短いな、というのはやっぱり錯覚だな。オリジナルの手塚治虫の『鉄腕アトム』の「地上最大のロボット」って、200ページなかったはず。西原理恵子ではないが、「話が長い」(笑)。その長さが何故必要なのか、というと、やっぱり一人一人の登場人物を書くとこれだけかかるということなんだと思う。それと、得意のサスペンス仕立てで見せ場を作るためにこうなるんだと思う。それでも、連載一回分でちゃんと見せ場を作っているから、さすがに中身は濃い。これがうますぎて、最後に収拾がつかなくなってしまうということも、これは原作付きだからないだろうし。
 しかし、アトム出番少ないなあ。7巻はまだ目覚めないまま。8巻で一気に来るんだろうな。オリジナルの絵にあまりこだわらずにやっているのが良いんだと思う。エプシロン、ロン毛の兵役拒否ロボットというのが、良いな。鉄仮面のホーガンという脇役も、うまい。蘇生されるアトムの目が逝っちゃっているのが怖い。完結の8巻が楽しみ。