「曳き船」「三重スパイ」「最後の切り札」

asahi.com : 朝日新聞社 - フランス映画の秘宝〜シネマテーク・フランセーズのコレクションを中心に〜

「曳き船」("Remorques")
1941年/81分/35mm/白黒
監督:ジャン・グレミヨン
(Jean Grémillon 1901〜59)
ジャン・ギャバンミシェル・モルガン


 「曳き船」は、「呪われた作家」ジャン・グレミヨンの作品。ジャン・ギャバンにこういう役回りさせると、やっぱり呪われるんだろうか。

三重スパイ("Triple agent")
2003年/115分/35mm/カラー
監督:エリック・ロメール
(Eric Rohmer 1920〜)

 「三重スパイ」は、久々のエリック・ロメール。第二時大戦直前の亡命ロシア白軍将校の話で、エスプリ・おしゃれ・おフランスロメール期待して見に来た人は勝手が違うと思ったかもなあ。でも、淡々としたタッチは紛れもなく彼の映画の呼吸で、老境を迎えて時代ものばかり最近は撮っているけど、やはり、タッチはみずみずしい。

最後の切り札("Dernier atout")
1942年/105分/35mm/白黒
監督:ジャック・ベッケル
(Jacques Becker 1906〜60)

 「最後の切り札」は、ジャック・ベッケルの処女作で、コミカルな犯罪劇。この軽さが絶妙。主人公の人を食った味わいがフランスだなあ、と思う。