THE MARS VOLTA@東京 新木場 Studio Coast


 MCなし、アンコールなし、茫然自失、怒涛の勢い、圧巻、鉄板の1時間42分。すげー。すげー。すげー。後何回書いても良い。後何回書いても足りない。すげー。
 客席側に電気が点いても、アンコールをやめないお客に、鯉に餌をまくみたいにピックかなんかまいてたけど、まあ、そうなること分かってるから、準備してたんだろうねえ。お約束のアンコールなんていらない、というのも、清々しくて気持ちいいなあ。半端なMCないのも、アーティスト、という感じでカッコイイねえ。
 大体、どの曲もイントロからエンディングみたいな強烈な曲ばかりだし、MCないと、ブレイク入れたのか、曲が変わったのかも、一瞬分からなかったり、1曲目からこれで最後の曲みたいな勢い。もう、どろどろ、ぐじゃぐじゃ。頭の中が溶けました。
 それにしても、あのリズムで飛びはねてる前三分の一くらいの奴らすごいなー。そのドラム叩いてた奴も化け物だけど。あれ、ステージ始まる前に、ドラムを狂ったように叩き続ける呪いでもかけられているんじゃないだろうか。あれは、全部最初から最後までドラムソロみたいなもんだろ〜。ぶったまげましたわ。
 セドリックのマイク・アクションや暴れっぷりも突き抜けてたなあ。エア・マイクだけでも、パフォーマンスとして成立するだろうな。あの曲で踊るというのは、やっぱり無理あるから、もう暴れまくっているという感じなんだけど。1回マイク取り損ねて、そのまま拾いに行くと失敗した〜!という感じになるので、知らんぷりして、わざと放り投げたんだ、みたいな顔して水飲みに行って、水飲みながらポジション確かめて、さっとひろって歌い出したあの辺の動きの流れがかわいくて萌えた。
 でも、あれだけ動いて、あれだけ声出すんだからなあ。まあ、踊れないと、ロバート・プラントじゃないだろうけど、暇だろうな・・・。ツェッペリンピーター・バラカンにリズム感悪い、踊れないと言われるバンドだから、それでインスト長くて、踊れないとホントに手持ちぶさたもいいとこだろうなあ。内職している訳にも行かないし。
 あれ、キーボードがコーラスの役割しているのかなあ。セドリックの声とキーボードが被って、あのハイトーンだと、時々声とキーボードがグチャグチャになるような感じがたまらない。
 オマーは、もっとバリバリ弾くのかなあ、と思ってたけど、バンマス的な感じが強かったかも。最後は、足下の機器がおかしくなって、ローディーがすっ飛んできてたけど、それで早めに切り上げちゃったのかなあ。でも、ギター変えないのね。弘法筆を選ばず。
 ステージは8名もメンバーがいると、それだけで一杯のシンプルなもの、というか、あれでは余計なものおけない。唯一、ミカン箱みたいなのがあって、そこに時々乗っかってたくらい。バックは、最新の大混乱エディションのジャケットの垂れ幕で始まって、真ん中あたりで変な穴蔵に人魂みたいな顔がうようよしているのに変わってそれだけ。大変にシンプル。セットリスト、あちこち見たけど、こんなものか?

June, 13th, 2008, Tokyo
Jam Session
"Viscera Eyes"
"Wax Simulacra"
"Goliath"
"Ouroboros"
"Tarantism"
"Aberinkula"

 マーズ・ボルタって、プログレ(死語)なのかねえ。まあ、キング・クリムゾンがパンクみたいに演奏しようと思うと、こうなるのかも知れないけど。ビジュアル的には、ヒプノシス系だし。大体、ファンがおしゃれだし(笑)。クラシックっぽいとこなんかないし。
 新木場 Studio Coast、始めて行ったけど、何か渋いとこだなあ。周りは材木問屋ばかりだし。キャパは3000人、規模としてはZEPP TOKYOと同じくらいだけど、あそこよりはアクセスましだし。ただ、フロアの傾斜の付け方としては、あっちの方が後ろでまったり見るには見やすいかも知れない。2階へ上がる階段の途中に陣取って見てたので、窮屈ではあったけど、ステージも客席も全部良く見えた。そういうポイントは色々ありそう。周りは何にもないんで、終わったらさっさと移動したほうが食事には良いな。有楽町まで出て、ひいきの北京屋台風中華料理屋で北京風焼きそば。久しぶりにああいう脂っこいもの食べたな。旨かった。

ゴリアテの混乱~大混乱エディション(DVD付)

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