イタリア映画祭(2):「家族の友人」、「カイマーノ」、「マルコのひかり」

イタリア映画祭2007 公式ホームページ
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 今日は3本。今年もBarillaのスパゲッティ、今年も一束頂きました。これ、毎年くれるんだよね。結構楽しみ。パスタ茹でられる鍋がなかったので、今までうちでスパゲッティは作らなかったんだけど、何年か前にここで貰ったのをきっかけに鍋買ってしまい、時々作るようになってしまった。こんなに素直に乗せられるのもどうか、と我ながら思うけれど。でも、このパスタちゃんとうちでもつるつるのパスタが作れておいしい。お湯湧かすのに結構時間かかるんで、めんどくさいけど。

「家族の友人」
(2006年/110分) 監督:パオロ・ソレンティー
L'amico di famiglia (Paolo Sorrentino)


 ローマの高利貸しの話。ヨーロッパの映画って、やっぱり、ストーリーよりも人間を描くという話になると、面白いしうまいんだよな。
 主役の俳優さんが上映後のQ&Aで「日本にも高利貸しあるのか?」と逆に観客に聞いたら、「高利貸しの話なら、日本にも有名な『金色夜叉』というのがあるくらいだ」と答えていたが、『金色夜叉』なんてもうみんな知らないよなあ。人間のやることは世界中どこでも同じだけど、同じやり方してるところはあんまりないんだよな。
 この高利貸しもタイトル通り、金を返すまでは困っている人を助けている「家族の友人」だと言って、家族につきまとうんだけど、こういうやり方はあんまりないんじゃないの、日本では。いかにも、マフィアっぽくてイタリアらしいな。

「カイマーノ」
(2006年/112分) 監督:ナンニ・モレッティ
Il caimano (Nanni Moretti)


 ナンニ・モレッティの新作(といっても、あまり見てないけど)。B級専門の映画プロヂューサーが、追い詰められて脚本もろくに読まずにスポンサーにこれやろうと監督を紹介して、ベルルスコーニの成り上がりを告発する社会派映画を作ることになるが、女房には別居されるし、大物俳優は降板するし、銀行は借金取立に来るし、ああ、いったいどうすりゃいいんだよ?どうにもならない。というお話。
 本筋は結構ありがちかなあ、という気がしたけど、チョコっと途中ではいるそのB級映画という部分が、タランティーノをあそこから100倍くらい馬鹿馬鹿しくしたような映画で笑ってしまった。あれをちゃんと全部あの調子で作ってくれたら絶対見に行くんだけどな。

「マルコのひかり」
(空のように赤く(仮題)から上のタイトルに変更)
(2004年/95分) 監督:クリスティアーノ・ボルトーネ
Rosso come il cielo (Cristiano Bortone)


 盲学校のやんちゃな子供の話。お涙頂戴にはなっていなくて、なかなか良かった。こういう人権にかかわる話させると、やっぱりヨーロッパは説得力あるんだよな。
 先生が校長に思い切って抗議するあたりが泣かせる。イタリアでは、1975年までは、法律で盲人は盲学校に行かなければいけない、普通学校には行けないと決まっていたそうだ。