「ソラニン」、「ひかりのまち」:浅野 いにお

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 2 (2) (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 2 (2) (ヤングサンデーコミックス)

 泣けた。青春だ・・・。もう自分には縁のない世界なんで、素直に感動してしまうなあ。これは一応いわゆる分類としては、青年誌のマンガと言うことになるんだと思うけど、その土俵でここまで繊細な心象描写のマンガというのは、衝撃。しばらく、この人にはまりそう。
 青春の輝きと残酷。古典的なテーマというのは、すでにうんざりするほど繰り返されてきた訳だけど、それはその時代の言葉で書き直されるとき、常に新しい。そんな気にさせられるような作品だった。
 ソラニン、というのは、ナス科の植物が持つ毒の名前らしい。
 これ、映画化されるという噂がmixiで流れてるみたい。ほんとうかなあ。なんか、早すぎるような気が。
ひかりのまち (サンデーGXコミックス)

ひかりのまち (サンデーGXコミックス)

 続けて読んだ。な、なに、このうまさ?!いい!いい!いい!これは!ストーリーとか設定が取り立てて目新しいという訳でもないし、新人文学賞にでもありそうな話に見えるけど、それが読ませる。セリフが良い。言葉が良い。そして、ジャガイモに目鼻をつけたような顔の絵が良い。今の時代を生きている空気感がある。共感できる生きた言葉がある。