「自己流園芸ベランダ派」: いとうせいこう

自己流園芸ベランダ派

自己流園芸ベランダ派

 自分で植物をいじっていると、もう共感が共振して、「そうだよ、そうなんだよ〜!」と危うく電車の中で叫びそうになる本。そして、同病相憐れむしかないのだが、同病者としては、自分の姿を鏡に映して見てしまうような処があって、次第に複雑な気持ちになってくる。うすうす気づいてはいたが、園芸ってオタクな趣味だよなあ。。。
 別に世話をしても、犬とか猫のようなペットの動物のようにすぐ反応を示す訳でもない。じーっと毎日水をやり続けるうちにやっと結果が出てくるだけだ。じゃれてくる訳でもないし、嬉しそうにする訳でもないが、ひっかいたり、吠えたりする訳でもない。ある意味、生物ではあってもモノなのだ。そのモノをコレクションしては、ああでもない、こうでもない、といじくりまわす。オタクだ。。。
ボタニカル・ライフ?植物生活 (新潮文庫)

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