Antony and the Ohnos @草月ホール

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本企画の目的は、「世界観の共有」という視点から、鏡を照らし合わすように、アントニーの音楽と大野一雄の映像、大野慶人の舞踏で一つの舞台を構成し、文化の深層における相互交流を露出させ、いかに継承し創造するかの実験を行うことである。

アントニーの音楽と大野一雄の映画『O氏の死者の書』、さらには大野慶人の踊りとのコラボレーション。演出を大野慶人が行うが、アントニー自身もこれに参加してゆくかたちで公演が作られてゆく。そこに大野一雄が映像として参加してゆく。スペシャルゲストとしてアントニーのPVにも参加しているダンサー、ジョアンナ・コンスタンティンらも出演。

 というわけで、圧巻だった。

 大野一雄の映画『O氏の死者の書』、豚の乳房にむしゃぶりつくシーン出てくるけど、これは1973年の作品だから、パゾリーニの「豚小屋」がインスパイアしてると言うことなんだろうか。
 60年代のムーブメントは、世界同時多発的、と言われることもあるけど、日本やイタリアは土着で、ニューヨークやロンドンやパリはモダンだったんじゃないだろうか。ジム・オルーク若松孝二アントニー大野一雄へののめり込み方って、なんなんだろうな。世代論すると面白そうだ。