サマソニ3日目

見たもの:GRIZZLY BEAR@ソニック → RAZORLIGHT@マリン → ユニコーン@マリン → SONIC YOUTHソニック → THE FLAMING LIPSソニック
食べたもの:たこ焼き、モナ王、鰻重、キュウリ
飲んだもの:いっぱい

 3日目になると、修正はもう効かない。ブランチっぽい時間に朝&昼飯。トースト、卵、ハム、牛乳。今日も2時頃幕張に到着して、Grizzly Bearの待つソニックステージへダッシュ。途中、モニターでエレカシをチラ見。見たかったけど、これ見たら、戻ってこれないからね。

 で、なんとかGrizzly Bearは間に合った。生ビールだけはまずゲット。すごく良かった。
 CDだと、誰が何を歌って、何を弾いているのか分からない。良くも悪くも、録音されて作り上げられた作品を見せられてしまう。そこにマジックが入ってしまうことだってあるし、それはそれで素晴らしいことだ。でも、そうして録音されたものとライブはまた別物。新人バンドの場合は、やっぱりそこが一致しないことも多いし、音源だけではやっぱりイメージがはっきりしない。やっぱり、ライブを見ることで、そのバンドが何者なのか、分かることがあるんだなあ、と思った。
 このバンドは、ビーチ・ボーイズなのか、バッファロー・スプリングフィールドなのか、なんか、はっきりしないなあ、と思っていたけど、とりあえず、ビーチ・ボーイズバッファロー・スプリングフィールドが好きなMGMTみたいな感じで良いんじゃないのかな、と思った。
 コーラスの美しさや楽しさというのは、最近忘れられている感はあるので、そこをブルックリン派はうまく突いたという感があるんだけど、あのエコー箱(なんて言うんだろう、あれ?)とか、音の作り方のセンスはMGMTとか最近のアメリカのオルタナ系。でも、曲自体はフォークないしアコースティック。なんか、その辺の組成はライブを見ているとよく分かった。
 1週間日本を旅行して、温泉に行ってきたらしくて、すごくコンディションも良かったのかな。
 それにしても、みんな歌えて、みんな色々な楽器を弾けるというのは、すごいなあ。ベースの人はフルートも吹いていたし、ギターの人はキーボードや変な小さな楽器もいじっていたし。もう一人のギターの人もキーボード弾いていたし。ドラムの人はスネアドラムを壊して、大慌てだったなあ。リードボーカルも交互に取っているし、後何年かすると、スーパーグループだった、と言われていそうな感じ。
 カナダのバンドと言うことで、なんかシャイなとことか職人肌のとこもある。なんか、Sugar Babeっぽいような気がするな。山下達郎は、これ聴いてどう思うんだろう?


 で、これ聴き終わって、しばらく空きタイム。ジャック・ソーダをゲットして、たこ焼きを食べる。ジャンクフードって、時と場所を選ばずに食べようと思えばいくらでも食べられるのが凄いところだ。この時間帯は積極的に見たいというものもなかったので、あんまりがつがつしなかった。
 で、マリンにシャトルで移動して、レーザーライトとユニコーンを見る。ホルモンも見たいけど、あのTシャツの氾濫ぶりを見ると、マウンテンでも入場規制かかりかねないだろうし、一日あの暗いメッセの中をうろうろしていると、ダウナーな気分になるしね。なんといっても、マリンには椅子がある。

 絶対降るな、と思ったので、最初から屋根がある2階席に陣取る。案の定、レーザーライトが始まると、ガンガン降り始める。上から見ていると、アリーナの人が逃げ出す様子がよく見える。ステージ降りてきて、前の人と握手したり、頑張ってた。一塁側のアリーナでは、土砂降りの中で、シートの水たまりにヘッドスライディングして遊んでいる厨房が。あれ、係員も注意したんだろうけど、あきらめたんだろうな。サマソニって、音楽聴きに来ている人だけじゃないからね。マリンなんか聴きに来ているのは三分の一いればいい方で、後の半分は次のバンドの場所取り、残りは時間つぶしだからね。まあ、この時間は、私も時間つぶしなので、アリーナとお客見物してぼけっとしていたよ。ああ、スタジアムっぽい感じだなあ、風が気持ちいいなあ、と。椅子に座れると楽だし。マリンは楽だな。天気悪いけど、涼しいし。でも、レーザーライトも頑張っていたと思うよ(冷たい言い方だな・・・)。


 レーザーライトが終わったところで千葉市長が出てきて、ゴミ削減のお願い。千葉市長、この前31歳で当選した人。千葉市のゴミを三分の一にしてくれると、ゴミ処理場が一つ減らせて200億円浮くんだって。でも、生活していればゴミは出る訳でしょ。それをどうやって減らせというんだろう?回収に出さずに不法投棄しろ、とでも言うんだろうか。レジ袋とか、そういうのはともかくねえ。さすが、民主党は後先考えずに良いこと言うよなあ。大体、あの中に千葉市民がどれだけいたのか。本当はビヨンセ見たいけど、仕事なんで嫌々今日は盆踊りに行かなくちゃいけないんだって。ある意味、この時期、選挙活動なんだろうなあ。経済効果考えたら、もっと行政としても便宜はかってくれても良いことが、いっぱいあると思うけどな。
http://www.asahi.com/politics/update/0614/TKY200906140106.html
 ユニコーンの前には、何故か、変な外人が雄叫びを上げて回ってたなあ。お客さんの格好も、雨考えてませんでした、みたいな感じの人が雨をしのげるところを求めてうろうろし始める。それでも、始まる頃には雨も小降りになっていたこともあり、人が増え始めてさすがにアリーナの前の方はびっちり。モナ王食べながら、待つ。
 「ユニコーンに雨は似合わないよな」と後ろの方で話してた人がいたけど、確かに、ピーカンの青空の方が似合うだろうな。でも、始まったら、また豪雨。それでも、さすがにお客は減らない。少しずつ増えていったのは、さすが。
 演奏も熱入っていたし、盛り上げていたよ。ポップな音作りが超王道で、それとひねった仕掛けと歌詞の組み合わせが魅力なんだろうけど、そこのひねり加減の味わいを感じられるまで聞き込んでないからなのか、なんか、ユニコーンってあんまりぴんとこないんだよな。一度ちゃんと向き合ってみようかなあ。なんか、奥田民生立川談志みたい。


 で、6時前には抜けて、シャトルでメッセへ。一服して、トイレ行って、ビールを手に入れたところで、ソニック・ユース始まった。これで大体30分強だね。
 後ろの方で見ていたけど、良かった。サーストン・ムーアだけはよく見えた。身長いくつあるんだろう?ライティングがやたらとステージ後方からの水平打ちだった。このバンドはインテリ〜アートっぽいところとガッツのあるところのバランスが魅力なんだと思うけど、そこのバランスが崩れるとつまらなくなるんじゃないのかなあ。そこが良い感じのところにある感じ。


 ソニック・ユースが終わったところで、やっと晩飯。焼津丼売り切れだったので、うなぎ静岡焼まぶし丼。鰻重とは違う、違う、とポスターには書いてあったが、紛れもない鰻重だった。ごはん少なめが女子的には嬉しいだろうね。でも腹が減りそうなので、キュウリ1本食べる。なんか、近頃野菜はやってるね。まあ、ヘルシーだし、安いし。でも、1本100円なら丸儲けだな、と思うけど。で、ジャック・ジンジャー買って、大トリのフレーミング・リップスへ。

 これが無茶苦茶楽しかった。ポップで切ないメロディーのバンドという位のイメージだったんだけど、ライブがもうたまらなく楽しい。メンバーがステージに出てきてあおりまくったところで、音楽が鳴り始めて、中央の半円のスクリーンにセクシーな女性のサイケなアニメーション(というか、ビデオを画像処理してんのかな)が現れ踊り出す。寝転がり、開脚した女性の陰部に切り込みが入っていてメンバーがそこから登場して、滑り台みたいなところを降りてくる。

4人目は透明な風船の中に入って登場。ステージ脇には着ぐるみ隊が。よく見えなかったけど、昆虫の着ぐるみだったみたい。カメラマンも着ぐるみ着せられていたみたい。風船がいっぱいぽんぽん跳ね上げられて、曲のサビでは金粉がステージに打ち上げられるわ、クラッカーは炸裂するわ、もう大騒ぎ。楽しすぎる。これで盛り上がらなければ嘘だろう。
 最後まで全く飽きさせなかった。最高のファンタスティックなショー。「ビヨンセの裏に来てくれて、本当にありがとう」みたいなこと言っていたけど、あの場にいた人は誰も後悔していないと思うな。ビヨンセビヨンセで良かったみたいだけど。これは単独でも、もっと見やすいところで見てみたいな、と思ったなあ。ほんと楽しかった。最後はこれで良かった。今日のベスト・アクト。

帰りにあのでかい風船を手に入れた人が。ちょっとうらやましい気はするけど、どこまで持って帰るんだろう?絶対、あれもって電車には乗れないしね(笑)。そう分かっていても、欲しい!という気持ちは妙によく分かる。そんな楽しいライブだったなあ。


Flaming Lips Image Gallery