Googleは貧乏神?

Googleが独自OS開発 Netbook向けに「Chrome OS」提供へ - ITmedia NEWS
 これでNetbookの価格はもう1万円くらい下がるかもしれない。3万円台が普通になるんじゃないだろうか。これを搭載したNetbookは2010年後半に発売される見通し、というから、ちょうどその頃には、UQ WiMaxだけではなく、3.9Gも始まるだろうから、国内でももう一段モバイルのブロードバンドが進むだろう。要するに、モバイルで動画がガンガン見ることができるようになってくる。
 と、ユーザー的には良いことずくめだが、マイクロソフトは悲惨なことになりかねない。法人向けのOSとしては、やはり、保証のあるものを使いたいというニーズはあるだろうから、そう簡単にウインドウズが絶滅するとは思えないが、ダメージは大きいだろう。しかし、こういうときに対抗手段を大胆にえげつなく打って生き残ってきたのが、マイクロソフトの歴史だ。Netscapeとのブラウザー戦争の例を挙げるまでもなく、ウインドウズの無料化・超低価格化とか、Home Editionレベルは無料化する、といったことは考えてやってくるだろう。
 でも、これでGoogleには、何のメリットがあるのか?といえば、直接のメリットはないだろう。検索広告で利益は十分出ているとはいえ、やはり、資本主義的には無茶苦茶なんじゃないだろうか。マイクロソフトを叩ける、というのは、大局的には嬉しいのだろうが。でも、もう、これは共産主義どころではない。株主は文句言わないんだろうか。勝間和代「インターネットは貧乏神」と言っているが、インターネットの申し子のGoogleも貧乏神だ。
 オープンソースの悪口を言うと馬鹿呼ばわりされるかもしれないが、ネットバブルの頃のことを考えれば、冷静に考えた方が良い。商品としてインセンティブのある競争と、開発者の善意に依拠したオープンソースのどちらが良いのか。簡単には言えないが、一体どうなるんだろう。
 まあ、OSなんてどうでも良いという状態に持って行くことがGoogleの戦略的な目標なのだろう。それにしても、こういう意志決定は、会社の中でどういう仕組みでやっているんだろうな。