「我が至上の愛〜アストレとセラドン〜」 監督:エリック・ロメール

我が至上の愛アストレとセラドン〜(2007)」
LES AMOURS D'ASTREE ET DE CELADON
109分、フランス/イタリア/スペイン
監督: エリック・ロメール
製作: エリック・ロメール
ジャン=ミシェル・レイ
フィリップ・リエジュワ
フランソワーズ・エチュガレー
原作: オノレ・デュルフェ
脚本: エリック・ロメール
撮影: ディアーヌ・バラティエ
衣装: ピエール=ジャン・ラローク
編集: マリー・ステファン
音楽: ジャン=ルイ・ヴァレロ
出演: アンディ・ジレ (セラドン
ステファニー・クレイヤンクール (アストレ)
セシル・カッセル (レオニード)


 エリック・ロメールの「引退映画」。これが最後の映画になるそうだ。
 4時半の回を見ても良かったのだけど、辛酸なめ子さんとしまおまほトークショー、聞いてみるか、と思い7時の回で見る。
 トークショーは、女子の映画の感想というのは、どんな映画でも、面白いものだなあ、と思って聞いていた。細部のあれこれやミーハートーク、あれは男は絶対できない。でも、それってどんな蘊蓄や御託よりも映画的なおしゃべりだと思う。だって、実際に映画を作っている監督や俳優やスタッフは、評論家が書くようなこと考えて映画作ってる訳じゃないだろう。絶対、「ミーハーな女のおしゃべり」というのに近い。でも、男には、あれ、なかなかできないんだよな。そういう意味で、聞いていてうらやましかった。
 んだけど、この映画は、それでは押さえきれないんじゃないのかなあ、と言うとこがあって、まあ、むりやりトークショーをあの辺の人でやらなくてもと、見終わって思ったのも事実かな。ちょっとつらそうな感じあったもんなあ。やっぱり、ロメールというと、90年代のオシャレミニシアターおフレンチ映画という受け入れられ方しているので、その路線で売りたいというもくろみでこの辺の人を呼んでトークショーしているんだろうけど、そういう路線からは最近はちょっとずれてきているから。最近のロメールは、コスプレ時代劇にはまっていたけど、その総集編と言うつもりなのかもしれない。
 ベリー・ルノワール。成る程、最後はルビッチだけど、この全体のおおらかな感じが何ともいえない。あっけないくらいさらさらと流れていくこの感じ。あくまで画面はみずみずしいのだけれど、淡々とした語り口が見事。
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