ジパング(37): かわぐち かいじ

ジパング(37) (モーニング KC)

ジパング(37) (モーニング KC)

 これも佳境に入ってきた。我々と同じ時代の「みらい」の人々が命を落とすと、やはり、感情移入をしてしまう。読んでいるこちらが巻き込まれていくのに歩調を合わせて、登場人物達もこの時代の中に巻き込まれていく。
 同じ時代に生きた違う国の人々の間の断絶と、同じ国に生まれた違う時代の人々の間の断絶はどちらが大きいのだろうか?米軍の偵察機の勧告の部分を読んでいて、ふと思った。我々は、過去の日本人と現在のアメリカ人のどちらとより深く共感しあうことができるだろうか?