「沖縄に住む―理想のセカンドライフの過ごし方 」: 原田 ゆふ子, 黒川 祐子

沖縄に住む―理想のセカンドライフの過ごし方 (角川SSC新書)

沖縄に住む―理想のセカンドライフの過ごし方 (角川SSC新書)

 読了。現在、沖縄に本土から転入する人は年間2万5千人程度だそうだ。一方転出する人もほぼ同程度いるんだそうだ。近年、沖縄で第二の人生をというシニア層が増えているが、「こんなはずではなかった」と本土へ帰っていく人も多いそうだ。NHKの朝のドラマの影響でどっと移住者が増えたらしい。また、日本一の女性寿命ということも、老後の住処として注目された理由だ。その結果、ミニバブルがはじけたような状況になって、空いた物件が結構でているようだ。多分、それがウイークリー/マンスリー・マンションになっているんじゃないだろうか。この前、やたら広告が目についたけど、そんな背景があったのか、と思った。
 その一方、本土へ帰る理由は、まず、現地に溶け込めなかった、という人が多いらしい。やはり、いまでも本土と沖縄の壁は本音の部分ではあるようだ。「青い海を見慣れてしまったときのことを考える必要がある」というのがなかなか考えさせられる。まずは、長期滞在をしながら、自分の覚悟を見極めるべきで、やはり、帰る場所は確保しておいた方がいいようだ。物価が安いといっても、本土と同じことをしようとすると、むしろ、お金もかかる。本土と行き来する飛行機代も馬鹿にならない。やっぱり、現実は厳しそうだ。
 この本にも移住に成功した人の話がたくさん出てくるが、みんなバイタリティがありそうな人ばかりだ。まあ、自分には無理だな、と思う。絶対溶け込めないだろうな。
 でも、一度は長期滞在してみたいものだ。花粉症も沖縄ではないみたいだし、理想は11月から5月ころまでここで過ごすということだな。考えるだけでも結構楽しい。ゆっくり朝食を済ませて浜辺を散歩する、とか、夕方日没を見ながらビールを飲む、とか、木陰で昼寝するとか、そういうのの繰り返しの毎日って、どんな感じだろう。でも、実際にやると、3日で飽きそうな気がする。
 楽園は遠くにありて思うもの、なのかも知れない。脳内移住というのが一番現実的だな。。。