「麻生太郎の原点祖父・吉田茂の流儀」: 麻生 太郎

 読了。孫が見た吉田茂の話が3/4と、麻生太郎の講演録。結構おもしろかった。ワンマン宰相と呼ばれた吉田茂の素顔がさすがに良く書けている。
 考えてみると、この前の総裁選は元総理大尽の二世と三世の戦いだった訳だ。家風の違いもあるだろうが、そう思ってみると、そんな感じかなあと言う気がする。二世は親の苦労を直接見ているから慎重だけど、三世はどこか爺さんは爺さんと割り切っている距離感もある。サンフランシスコ平和条約で「うちも焼き討ちにあうかもしれない」と心配したと言っても、昔のことで、どこかもう笑い話みたいな感覚がある。
 それと、この人は英国大使を勤めた外交官からいきなり総理大臣になった爺さんと違い、政界に入る前は麻生セメントの社長でその後の政治家もそれなりに長い。べらんめえで言いたいことを言うところは同じでも、経営的な感覚もあるし、大分違いはある。でも、明るい人柄みたいなところは家風なんだろうな。