「医療立国論―崩壊する医療制度に歯止めをかける!」
- 作者: 大村昭人
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: 単行本
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国名 千人当り病床数 平均在日日数 病床百床当り医師数 病床百床当り看護師数 日本 12.8 28.3 15.6 42.8 ドイツ 9.1 11.6 39.6 102.2 フランス 8.2 13.5 35.2 69.7 イギリス 4.1 8.3 43.9 129.2 アメリカ 3.6 6.7 77.8 230.0
なんで、こんなに病床が多いのか。なんで、こんなに在院日数が長いのか。なんでこんなに医師や看護師が少ないのか。唖然。なんで、こんなことになっているのか?なのに、なんで
- 1回当たりの治療費
- 国民の健康度 世界1位(WHO調査)
- 医療制度評価 世界10位(WHO調査)
- 乳幼児死亡率 世界最低(WHO調査)
なのか?
アメリカの病院の半分はNPOだが、HMOという民間保険会社が直接経営する病院が14%あって、「この医療はやってはいけない」とか「抗生物質はこれダメ」と口出しするらしい。というのを規制改革・民間開放推進会議とかオリックス会長の宮内氏は目指しているのかどうか、規制解放してこういう事が出来るようにしようとしているらしい。
今、病院がどんどん倒産しているらしい。病院の保険点数を変えて、長期入院患者への保険金を減らすとか、そういう操作をしたり、いろいろな医療費抑制策を講じた結果、行き詰まっているらしい。
医者不足もとにかく酷く、すごい負担がかかっているという話を聞く。
今の日本の医療は、問題も色々あるが、世界的に見ると、相対的には結構うまくいっていて、多少医療費負担が重くなっても、現行の仕組みの大筋を維持して、医師をもう少しふやしたり、現実的な許認可精度など少しずつ問題があるところを直していけばいい、ということなんだろう。でも、「規制改革」とか「民間開放」という美名で、めちゃくちゃになるんだろうか。見出しで煽動するだけのマスコミがつくと、こんなの簡単に実現しちゃいそうだな。。。
マイケル・ムーアの「シッコ」も今日から公開だけど、アメリカの医療・保険制度がどれだけ悲惨なのか、見にいってみようと思う。