ビジネスプレゼンテーションのイコノロジー

BRUTUS (ブルータス) 2007年 4/15号 [雑誌]

BRUTUS (ブルータス) 2007年 4/15号 [雑誌]

 買ったままほったらかしてた雑誌を読む。BRUTUS4月15日号「西洋美術を100%楽しむ方法」。「受胎告知」の来日を当て込んだ企画もの。これって「ダヴィンチ・コード」の去年のヒットで目覚めたんだと思うけど、その辺は一言も触れない白々しいスノッブぶりが笑える。でも、いろいろな絵の写真が山ほど載っているので楽しい。その割に解説が通り一遍で物足りない。「受胎告知」の天使が「白い百合の花を持っているのは何故?」というのは、確かメディチ家の紋章が百合なんじゃなかったっけ?と思ったら、マリアの純血の象徴だと書いてあった。ホントかなあ?勝手にこういうもっともらしい思い違いをして、間違えるとスンゴイ恥ずかしいんだよな。まあ、そんなのって、どうでもいい蘊蓄話もいいところだけど。
 で、これ見てて思ったけど、最近の凝ったパワーポイントのプレゼンテーションって、こういう宗教画の世界に近づいてる(笑)。会社のロゴとか、いろいろな図表なんかで、微妙にこれだけ右端にずれているのが実はアライアンスから距離を置き始めているから、とか、この部分だけ字が斜体なのはこのグループの創設メンバーだからとか、この製品だけ並べてある他の商品と大きさが違うのはこの方式に完全には対応していないからだとか、そういうのどこにも文章で説明無いんだけど、見る人が見ると、これはこういう意味だ、と分かるようなプレゼンって。。。あれは、もうイコノロジーの対象になりうるのではないか?あれは、殆ど宗教画だ。ああいうのやめてくれ。