イタリア映画祭2006@有楽町・朝日ホール(5)

 下のロビーで池田大作先生の写真展始まっちゃったよ。最後の2本で全作品制覇。全部見たのは今年が始めてだ。でも、来年は、映画見てないでイタリア行きたいっス。

「母なる自然」
Mater natura (Massimo Andrei)
2005年/93分/監督:マッシモ・アンドレ

イタリア映画祭2006 公式ホームページ
 女性が主人公のゲイを演じたドラマ。メインのストーリーは悲劇の三角関係なのだが、周囲の話はコメディ以外の何ものでもない。笑って、泣かせて、と、なかなかツボを押さえた作り。洗車場で踊るシーンとか、ああいう音楽ビデオみたいなところの設定というか、アイディアというか、小技というか、芸って、イタリアなんかの方がやることが上手いというか、気が利いている。でも、しばしばやりすぎになるんだけど。今回併映の短編も、なかなか気が利いているものが多い。長編一本に一つの短編というのはなかなかバランスがよいと思う。まとめて短編だけ見ると、飽きるというか、短編のアイディア勝負があざとく見えてくる。このやり方は良かったと思う。
 でも、やっぱり、デジデリオはゲイに見えないぞ。男に見えない男だ、と言われれば、そりゃそうだけど。

「マリオの生きる道」
La febbre (Alessandro D’Alatri)
2005年/108分/監督:アレッサンドロ・ダラートリ

イタリア映画祭2006 公式ホームページ
 これ、劇場公開されるなら、宣伝文句は絶対”イタリア版県庁の星”だな。午後2時で終わるお役所の仕事、楽すぎ。「おまえ、文句言うなよ!」と絶叫したくなったw。
 アートを目指しているような映画じゃないけど、今のイタリアの地方都市の若者って、こんな悩みを持ってるのかァ、それって日本もやっぱり似たようなものだよなあ、という気にさせられる。こういうのは、TVでも良いから、世界の国営放送がみんなこんな感じのものを1本ずつ作って、全部相互に放送してみたら面白いんじゃないかなあ。オリンピックみたいな国の代表という肩肘張った競争じゃなくてさ。「世界の若者は今」とか、何とか言ってさ。インターネットで国際化が進んだとは言っても、結局これだけメディアとして普及しちゃうと、国内の検索で殆ど用が足りてしまう。95,6年頃の方が海外サイト見てたと思う。意外に世界中の人が語り合えるようなところって、知らないんだよね。
 そう言えば、主人公の彼女のビデオの詩人の墓の中にパゾリーニの墓もあったなあ。