世界初「顔面移植」の女性、術後の顔を公開

http://hotwired.goo.ne.jp/news/20060207301.html
 これは当事者にとっては、大きな救いだと思う。しかし、自分の外見が変わってしまうというのはどういう感じなのだろうか?実は当人にとっては、鏡を見るときしか自分の顔を見ることはない訳で、むしろ、周囲の人間の戸惑いの方が大きいのかもしれない。それにしても、これはやっぱり怖いよ。
 義足や義手、臓器移植とこれはどう違うのか?医学的には多分、臓器移植の方が難しいのかもしれない。免疫系が拒否反応を示さないのだろうか?
 一体、この怖さってなんだろうか?臓器移植も怖いけれど、この話には、また別種の恐怖を感じてしまう。人の皮を剥いで、それを被ってしまうというのは、悪魔が人に乗り移ってしまうというのと似ているが、これはその逆で、変わってしまうのは心ではなく肉体だ。肉体と精神は一体として結びついたものではない、という事実を示すことにより、我々の肉体と精神の概念が揺らがされることの不安。

他人の顔 (新潮文庫)

他人の顔 (新潮文庫)

勅使河原宏の世界 DVDコレクション

勅使河原宏の世界 DVDコレクション