The Rolling Stones in Seattle, 2nd Day

Pike Place Market



    • 随分早く目が覚めてしまったので、8時前にはホテルを出て、散歩がてら市場へ。この日から、冬時間で1時間早まるから注意しろ!というスリップがホテルの部屋に入っていたけど、市場の時計はまだ直していなかったので、何だか不安。市場の前のコーヒーショップが開いていたので、朝食にオムレツサンドとコーヒー。市場は野菜や海産物などがあって、活気があって冷やかしているだけでも楽しい。"FUYU"柿なんてのもちゃんとあるし、"MATSUTAKE"とか"Shimeji"なんてのまであるんで、びっくり。まあ、大体アメ横みたいなものと思えば間違いない。インディアンアート風の箱に入ったスモークサーモンを買う。"pink"と"sockeye"の2種類がある。よく分からないので、"sockeye"の方がちょっと高いので、こちらが旨そうだと思い、こっちにする。八百屋の店頭では、アスパラガスの上に緑のトカゲのフィギュアが何気なく置いてあったりして、なかなか楽しい。市場の北の端が小さな公園になっているのだけれど、ここが見晴らしが良い。バチバチ写真を撮る。

Seattle Aquarium



    • 市場から港沿いに南へ歩く。変な彫刻があちこちにある。翌日がハロウインなので、もうあちこちにプチ・ダースベイダーとか、甲羅を持っているのとか、羽が生えたのとか、しっぽが生えたガキンチョがうようよし始める。面白かったのは、ぬいぐるみを縫いつけて、犬に噛みつかれたような格好にした子供がいた。ペインティングとか、思い思いに趣向を凝らしているのが楽しい。やっぱり、アメリカの行事で一番楽しいのは、ハロウインだと思う。クリスマスとかイースターもそれなりに面白いけど、やっぱり、これが一番滅茶苦茶で面白い。日本でも、クリスマスなんかより、これが流行ると良いのに。
    • この辺の海沿いは観光客目当てのお土産物屋が幾つもある。面白かったのが、海賊用具専門店みたいな店。海賊の帽子とか、アイパッチとか、髑髏グッズとか、悪趣味なものが山ほどあって、見ているだけで面白い。このお店は『地球の歩き方』にも出ていなかったけど、このエリアの最大のお薦め。
    • 結構歩いたので、トイレと椅子を求めて水族館へ。アメリカで、クラムチャウダーと水族館にはハズレがない。和食と歴史博物館には絶対当たりがないけど。
    • ラッコとかアザラシはやっぱり見てると和むなあ。水槽の中にカボチャ大王がぶら下がってるよ。変な魚や綺麗な魚も一杯いるけど、見物はやっぱり鮭の稚魚。これが一杯うじゃうじゃいて、まるで渋谷の駅前の交差点。何よりも、この量が生命の豊かさを圧倒的に感じさせてくれる。それから、やっぱりクラゲです。Longhorn Cowfishと言うのが、猛烈に変。何だか、お菓子みたいだ。オットット?職員さんなのか、ボランティアなのか、海賊があちらこちらをうろうろしていて、子供と記念撮影してくれている。フェイス・ペインティングとか、御子ちゃま大喜びのイベント。暗闇に木のかっこをした人がじーっと動かずに立っているのに気づかずに近づいたら、「わーっ!」と嚇かされて、こっちも「ひ〜っ!」と絶叫してしまった。あまりに古典的だけど、ひっかかっちまったよ。悔しい。でも、あれは忍耐がいるけどやりがいありそうだな。それから、アメリカの水族館のおきまり、must-haveの触って遊べる磯の生き物。ヒトデって、結構ぷにゅぷにゅしてる。そのまま、台所でスポンジにできそうだ。童心に帰って、楽しめた。お土産物屋も楽しい。こっちのフィギュアって、やたらリアルなんだよね。かわいいのか、かわいくないのか?このバタ臭さがたまらない。結局、この辺までは理性があったんで何も買わなかったけど。カリフォルニ州カーメル市の有名な水族館とか、大阪の海遊館ほど立派ではないけど、ここもなかなか遊べる。市民のための施設という感じで、地域密着感がある。
    • 昼飯は、その隣辺りの店で、"Deep Fried Salmon and Chips"と黒ビールを買って食べる。ジャガイモが主食って、やっぱり何だかご飯という気がしないので、単なるおつまみという感じ。でも、うまい。残さず食ってしまうので、腹は一杯。

Fremont

Fremont, Seattle - Wikipedia




    • ダウンタウンから2,30分バスに乗っていく。何かアーティストが多くて面白そうなところだと、『地球の歩き方』に書いてあるので律儀に見に行く。変なところだった。普通の住宅地と小さな商店街があるのだけど、所々に訳のわからないものがある。まず、トロール。橋のたもとにある岩の固まりがトロール(一番上の写真)。日曜アーティストみたいなオッサンがペンキを塗っている。コンペをやって他の4つのアイディアを押しのけて採択されたのがこのトロール。落選したアイディアを敢えて見てみたい。雨がぱらぱら降ってきたので、何だかうんざりしてきて足早にポイントを回る。東欧の彫刻家が、本を持った姿ではなく敢えて武器を持ち炎を背にしたレーニン像の彫刻を作り、それを見た大工さんが感動してしまい、財産をはたいてアメリカまで持ってきてしまったというのが、次のレーニン像。それから、そのそばのジャンク屋。何故かロケットがついている小物ショップ。日曜なので、蚤の市をやっているので一回り。ガラスの置物が多い。有機食品のスーパーとかあって、いかにもという感じ。なんだか、芸術家の街というよりは、適当に中流レベルの生活はしていける半ば失業者のお気楽な変わり者が多い地域という感じ。雨が強くなってきたので、バスでホテルに早めに帰る。

Pre-Show Party 5:30 PM ~

 チケットは前から4列目。パーティーの食事は昨日と同じ。ホテルのレストランからのケイタリング。ギリシャ料理的にはスブラキなんだろうけど、自分的にはただの焼き鳥。話題の種あった方が楽チンなのでセットリスト持っていく。写真撮って、メールアドレス交換。雨がガンガン降ってきたが、バスで出発。バスの中からもうがんがんストーンズがかかって、盛り上がる。ツアコンのあんちゃんが途中でマイクを持って、「皆様、右に見えますのが、キースリチャーズがヘロインを打つのに使ったスペースニードルでございます」下らないが、その場の雰囲気だけで盛り上がる。あのタワーで打ったらどれだけの量ぶち込めるんだ?それこそ、昇天だよ。
 Key Arena入るときに一応ボディチェック。一応、ちゃんと触るが、それほど厳しくはない。中に入ると、早速まずはグッズコーナーへダッシュ&奪取。ポスター2枚、LEDがぴかぴか光るバッジを買う。Tシャツコーナーはすごい人だかりでくじける。一応貰ったからそれで良いか、という感じ。それから、会場限定のチャリティーCDシングル"Hurricane"。一応、物欲満足。後は、ちゃんとトイレにも行く(重要)。ビールは我慢する(重要)。
 会場はバスケットボール用のスタジアム。バスケットコート部分がアリーナ。定員は1万7千人だから、武道館の1.5倍弱。多分、今回のツアーでも一番小さい会場の部類だと思う。アリーナの真ん中は、柵で仕切られている。これが今回のステージの仕掛けの目玉のようだ。
 席を見つけて、唖然とする。こ、こんなに前なのか!4列目と言っても、一番前とステージの間が近い。席一列分くらい。多分、4列目でも武道館の一番前よりも近いんじゃないかと思う。その上、中央エリアから右に2番目。つまり、ステージド真ん前もド真ん前。脇ではカメラマンがうろうろしている。

Opening Act, Motley Crue, 7:30 PM ~

 前座の分際で炎を焚いたり、ほぼストリップのお姉ちゃんが3人に、小人さんまで出てきてとにかく派手なステージだった。炎が上がるとその熱がうわっと肌に押し寄せてくる。お姉ちゃんは3人、ニップル取ったらストリップ。大開脚でお尻振りまくり。音楽興味なくても楽しめるこのステージ、ある意味凄い。
 10歳の男の子連れてきてたパパさんは、モトリー・クルーのステージは、外で音だけ聞いていたらしい。成人指定のロックバンドということか?でも、ストーンズは本当に10歳の子供向けにOKなのか?つ〜か、10歳のガキ連れてくるか?明日学校だろう?!でも、離婚して母親に引き取られていて、なかなか普段会えなくて、「よし、パパとロックコンサート行こう!」なんて話だったりして。ぁ、ハロウインだから休みなのかな?
 モトリークルーのボーカルも一応気を遣って、MCでは「俺もストーンズのコンサート昔行ったよ、今日は前座出来て嬉しい」とか「ベースのXX、地元シアトル出身で〜す」と気を遣いまくる。何だか、目の前にいるこちらの方が気を遣って盛り上がらないといけないような変な気分になってくる。でも、爺的にはここで体力使い果たしてはいけないので、ずっと座って見てた(爆)。要所要所は立ち上がってあげたけど。自分的には興味のあるタイプのバンドではないけれど、前座としては、派手で盛り上がって良かったかな。でも、日本に来てさいたまスーパーアリーナで2日間やるんだって?う〜ん、まあしょうがないよね。許してね。本当は、地元のPearl Jamだったら嬉しかったんだけど。Piittsuburgでは、Pearl Jamが前座で、"White Horses"をEddie Veiderと一緒にやったらしいけど、何で地元でもやってくれないの?
 最後はベースをぶっ壊して、破片をばらまいてプレゼントしてた。

The Rolling Stones, 9:20 PM ~ 11:00 PM


  1. Start me Up (w/ TR B3 + BV + BC GTR)
    • 呆然。ほ、本物だよ、…!目、目の前にいる!しかもステージに向かって右側=キースサイド!
  2. Shattered (w/ BV)
  3. She's So Cold (w/ BC GTR)
  4. Tumblin' Dice (w/ Brass + BV)
  5. Oh No Not You Again (w/ BV)
  6. Ruby Tuesday (w/ BF + TR KEYS)
  7. Rain Fall Down (w/ BV)
  8. Bitch (w/ Brss + BV)
  9. Night Time Is The Right Time (w/ Brass +BV)
    • ここまでが前半。ミックは最初はジャケットに青のシャツにの黒のTシャツ。体が温まっていくに連れ、ジャケットを投げ飛ばし、シャツを放り投げ、後は時々汗だくでTシャツを着替えていた。前半はやはりTumblin' Diceがハイライトかなあ。それから本日のスペシャルがRuby Tuesdayというところ。
    • 最後のレイ・チャールズの"Night Time Is The Right Time"でのミックの気の入り方は特に凄かった。当然、レイちゃんの遺影が後ろのディスプレイに出る。この曲は、シンガーとしての凄さに思わず震えがきた。ここで、バンドのメンバー紹介もあった。'Ron "Rembrant" Wood!'なんて言ってた。
    • とにかく、ミックが動く。感電した猫みたいに飛び回る。花道に来ると横から、ミックの首筋辺りが紫色になっているのに気づいた。何なのだろう、あれは?62歳という生物学的な年齢はほぼ無意味。
    • キースの表情がたまらない。アヒルみたいに唇を突き出し、目を閉じ、『あ〜、効く!』という顔で、ギターを床に擦りつけるように低く構えて、ストラトキャスターを弾く。ああ、ああいう顔していつも打っているんだなあ。そうだよ、これが、本当のキース・リチャーズだ。日本に来たって、酒と女だけでキースがまともに演奏出来るやる気が出る訳がない。あまりに気持ちよさそうな表情なので感動する。
    • 新曲はコケ損ねていたけど、ご愛敬。
  10. The Worst (w/ BV + TR SAX + BC GTR)
  11. Infamy (w/ Brass + BV + BC GTR)
    • Keith Part。The Worstはバックコーラスの男と掛け合いで盛り上がる。HPでも評判良くなかったけど、選曲がイマイチかなあ。とみんな思ったみたいで、もうここは曲を変えているみたいだ。
  12. Miss You (w/ BV)
    • Mickが帰ってきて、ここからが後半。もう、こちらもすっかりできあがっている感じ。あれ、ステージがせり出してくる!ステージの中央部が丸ごとせり出してくる!そういう仕掛けだったのだ。ドラムやキーボードまで、バンドがステージ丸ごと前へどんどん動いてくる!七福神を乗せた宝船状態。目の前の頭の上をキースが通過していく。。。うお〜!あれ、あれ、行っちゃうよ…。
  13. Rough Justice (w/ BF)
    • はあ、はあ。ステージの真後ろで、何やってるかよく分からない。時々、誰かが脇の方に出てくるので、そこが見える。この辺、一休みという感じで見てる。
  14. Get Off My Cloud (w/ BV + BC GTR)
  15. Honky Tonk Woman (w/ Brass + BV)
    • ここでステージが帰ってくる。また、猛烈に盛り上がる。盛り上げどころとわかっていて、キースも縁にへばりついて沿道のファンにサービスしながら、元の位置に戻っていく。一瞬、目が合っちゃったよ。
  16. Out Of Control (w/ KS + BV)
  17. Sympathy for Devil (W/BF)
    • ミックは黒のシルクハットに羽のコート(生地一面が羽で鳥みたいなやつ。羽が背中に生えている訳ではない。言わずもがなだが、この期間ハロウインで背中に羽の生えた子供がやたら多かったのだ)で、登場。
  18. Brown Sugar (w/ Brass + BV)
    • 巨大なブラウン・シュガーちゃんがのしのし歩き回るアニメがバックのモニターに出る。
  19. Satisfaction (w/ BV + BC GTR)
    • ここで、一度ひっこむ。アンコールを求める拍手は日本ほど綺麗に揃わない。が、出てきたときは、すごい盛り上がり。
  20. Can't Always Get What You Want (w/ MD + BV + TR B3)
    • あ、最後はJJFだな、と直感する。
  21. JJ Flash (w/ BV)
    • 最後はもう全力疾走で盛り上がりまくる。最後に全員で肩を組んで一列になって、お辞儀。その後メンバーだけでお辞儀。その後ミックが一人でお辞儀。アンコールは1回。これはもう構成的には決まっているという印象。

 終わったときにはもう耳がすっかりいかれていたけど、大満足。帰りのバスも"Love in vain"とか"Monkey Man"とかやたら選曲が渋かった。隣の10歳の坊主に『楽しかったか?』と聞いたら、『耳が良く聞こえない〜』バスの脇を何台かリムジンが抜けていったけど、ひょっとすると誰か乗ってたのかなあ?ホテルに着くとすぐにセットリストをくれる。流石にのどが渇いたので、バーでビールを一杯飲んで寝る。