エーガ界に捧ぐ (続): 中原昌也

続・エーガ界に捧ぐ

続・エーガ界に捧ぐ

 まず、映画、よく見てるなぁ。この本の面白いのは、絶対映画を作品として語らないところ。経験として語るところ。だから、それを見たときの気分や出来事などにも思いっきり左右されている。で、本当に感動した映画については、全然映画自体についての評論とか文章になっていない。いい、としか書いていない。プロがそれでいいのか?と言うのもあるかもしれないが、SPAのこれを読んで見に行く映画決める人ってどれだけいるんだろう?中原昌也が面白いというなら見るという人にしてみれば、イイ、と書いてあればそれで十分だろうし、そもそも映画なんか見に行こうという気がない大半の人にしてみれば、映画のことなんて書いてあっても仕方ないのではないか。それより、それ自体が面白い方が良いに決まっている。