「インディヴィジュアル・プロジェクション」 阿部 和重
- 作者: 阿部和重
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/06/28
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- 通勤の行きと帰りで一気読み。読了。新しい物を受け止めたときの違和感・不快感を確かに感じるので、これは凄い小説なのかもしれない。一読して、がーん、とやられたと言うより、ヤンキーの話は漫画でも好きじゃないんで、なんか、そこの設定で生理的抵抗がある程度ある。何となく、読み始めは、良くできてるけど、やっぱりなんか、お勉強でオタク的に良く作り上げられた世界なのかな、という気もしながら読んでいるうちに、止まらなくなってきた。この作品の暴力は何なんだろう。世界が憎いから、ひっくり返してやる、というんではなく、どうでもいいから、まあ、めちゃくちゃにしとくか、みたいなノリ。ゲームとして楽しんでいるのでもない。自分が何をしているのか分からない。虚無と言うのは何かがそこに詰まっていたことがあった時にそこにいた人の言い草で、最初からそこには何もなかったんだし、何かあったとしたら、それは誰かが仮にちょっと置いてただけでしょ、虚無なんて言葉自体がおかしいよ、とでも言わんげな、そんな感じ。これって、今的にはリアルだけど、時代よりもニヒル、なのだろうか?それは、つまり、これが現在だ!ということなのだ。それは凄いことではあるのだけど、たかが現在なのでは?と言えば、じゃあ、何が”たかが”ではないんだ?今や、誰も”たかが”で済ませない物など持ってはいない。
- 「じゃあ、阿部さん、あなたは何故小説を書くんですか?」とでも、あえて、思いっきり真正面から聞かれたら、この人はどう答えるのだろう?
- 積ん読になっている「シンセミア」を読む勢いがこれでついた。
- 作者: 阿部和重
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- でも、これ読むと、これも、
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