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諸星大二郎自選短編集 彼方より (集英社文庫(コミック版))
- 作者: 諸星大二郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/11/18
- メディア: 文庫
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収録作品:
- 『生物都市』
- 初期作品。その後の作品の原点がここだったのか。
- 『海の中』
- 短編はオチが命。見事。異様なまでに完全な短編。
- 『天神さま』
- 民俗学系の傑作。これは本当に怖い。
- 『僕とフリオと校庭で』
- 切ないSF。この少年の始めての友人との別れの痛み。それは、宇宙人と同様に彼にとっては未知なるものなのだ。
- 『ど次元世界物語』
- これは珍品。こんなスカスカの諸星大二郎なんてあったのか。
- 『ヨシコちゃんと首たち』
- これも、何だか昔の文芸部の同人誌みたいな作品だ。
- 『桃源記』
- 中国もの。
- 『男たちの風景』
- これも見事なオチ。
- 『カオカオ様が通る』
- これは訳が分からなくて凄い。スウィフトとバルデュスが共作しても、こんな漫画は書けなかったろう。
- 『砂の巨人』
- アフリカもの。これはちょっと中途半端で、もっと続きが長くありそうな話。
- 諸星大二郎の女たちは、みなぽっちゃりとした肉感のある体つきだ。唇もちょっと厚みがあって、エロチックだ。肉を持ち、血を流す女たちだ。男たちも、みんな太い骨を感じさせるような、そんな絵だ。故・手塚治虫をして、「僕は大友君の絵は真似出来ますよ、でも、諸星君のだけは真似出来ない」といわせたのは有名な話だけど、世界と時空を自在に設定しても、決してトーンの変わることのない、見まごうことのない諸星大二郎という刻印の押された絵=世界。