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パルプ・フィクション (1994、154 分) PULP FICTION
- 出版社/メーカー: 東芝デジタルフロンティア
- 発売日: 2003/12/05
- メディア: DVD
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- 監督: クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
- 製作: ローレンス・ベンダー Lawrence Bender
- 原案: クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino ロジャー・エイヴァリー Roger Avary
- 脚本: クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
- 撮影: アンジェイ・セクラ Andrzej Sekula
- 編集: サリー・メンケ Sally Menke
- 出演:
- ジョン・トラヴォルタ John Travolta ビンセント
- サミュエル・L・ジャクソン Samuel L. Jackson ジュールス
- ユマ・サーマン Uma Thurman ミア
- ハーヴェイ・カイテル Harvey Keitel ザ・ウルフ
- ティム・ロス Tim Roth パンプキン
- アマンダ・プラマー Amanda Plummer ハニー・バニー
- マリア・デ・メディロス Maria de Medeiros ファビアン
- ヴィング・レームズ Ving Rhames マーセルス
- エリック・ストルツ Eric Stoltz
- ロザンナ・アークエット Rosanna Arquette
- クリストファー・ウォーケン Christopher Walken
- クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
- スティーヴ・ブシェミ Steve Buscemi
- ブルース・ウィリス Bruce Willis ブッチ
- ずっと、見逃していたのだけれど、おもしろかった。本当にこれはおたくな映画だ。というのは、まず、なんでもかんでも、とことんやるからだ。血はうわ〜っと笑ってしまうほど出る、銃はいやと言うほど打ちまくる、トラボルタはちゃんと踊る、ブルース・ウィリスのハンマー→バット→チェーンソウ→日本刀、ユマサーマンの髪型とラリっぷり、サミュエル・L・ジャクソンの聖書暗唱、ハーヴェイ・カイテルのタキシードの手一つ汚さない掃除屋ぶり、皆ステレオタイプなのだけれど、笑いたくなるくらいまでとことんやる。ここまでとことんやると、笑いが抑えられない。ステレオパターンに対して批評的なのではなく、『もっとやれ』というのがタランティーノの姿勢なのだ。パンクとかハードロックじゃなくて、メロコアというかリンキン・パークみたいな、なんでもあり、選択基準はテンションみたいな。ジム・ジャームッシュの『ゴースト・ドック』みたいに、微妙にベクトルの方向がずれているというのがおもしろいのではなくて、元のベクトルと方向は同じでも矢印の長さが笑ってしまうほど短いか、長いか、のどちらかなのだ。トラヴォルタもハーヴェイ・カイテルもブルース・ウィリスも、みんな自分のパロディーになりかねない役柄なのだが、ふつうのパロディーは元ネタをからかうところで終わってしまうが、タランティーノは元ネタよりも行き過ぎというところまでやらせてしまうのだ。というのも、結局彼が映画を山ほど見てきているから、ここまでやってくれなくては俺は満足できない、という、そこの基準が無茶苦茶なのだ。だから、逆につまらないものは見たくもないし、撮りたくもない。あれもやりたいし、これもやりたい。従って、短編連作の長編みたいなスタイルになる。そういう意味で、タランティーノは本当におたくだなあ、と思う。
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