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『ジパング』17巻
- 作者: かわぐちかいじ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/12/21
- メディア: コミック
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- 一息に読んだ。だんだん、歴史を逸脱しつつあり、インドへ戦線を展開。ますます面白くなってきた。草加はどこかで花と散ってしまうんだろう。そのとき、”みらい”の真の理解者はいなくなってしまうのだが、…。17巻では出てこない中国戦線はどう動くのだろう?
- かわぐちかいじの漫画は何と言ってもキャラクターが明確に書き分けられているのがよい。とはいいつつも、構図はいつもそんなに変わらないかな?『沈黙の艦隊』と比べると、あの人がこの人になって、この人が、というのが言わずもがなだけど。それから、現場と制服組という構図。そうした全体を描ききるところに、かわぐちかいじのダイナミズムが出てくる。『アクター』だって、役者と監督の話だから、似たようなものかな。『太陽の黙示録』の方はもっとスケールが大きいので、こちらはどうなるか?
- こんな超大作を2本同時に進めるというのは、凄いことだが、昔は手塚治虫とかもっと滅茶苦茶だったんじゃないかな?鉄腕稲尾みたいな世界で、連投、連投で。それが、最近のスピリッツなんか、面白くなってくると、休載、休載。酷使されて、燃え尽きてしまっては、と言うのももっともだけど、やっぱり、もっと頑張って欲しい。スピリッツは『20世紀少年』読みたくて毎週買う癖がついたけど、他に読むものが『中退アフロ山田』位しかない。後は読まずに捨てても良いか、と思うが、もったいないしせっかくだから読むという感じ。『20世紀少年』が休みだと、騙されたような気分になる。
『レイテ戦記』大岡昇平
- 作者: 大岡昇平
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1974/09/10
- メディア: 文庫
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- 作者: 大岡昇平
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1974/10/10
- メディア: 文庫
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- 作者: 大岡昇平
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1974/11/10
- メディア: 文庫
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- 毎晩、寝る前に数ページずつ読んでいるのだが、やっと下巻まで来た。決して、読んで面白いとか、ためになるとか、そう言う本ではない。本当は、ちゃんと地図などをチェックして頭に入れながら読まないと、だんだん分からなくなってくるし、細かいところが理解出来なくなってくる。そこまでする根性もなく、結構細かいところはながしながら読んでいるけれど、途中で読むのを止めてはいけない本だ、と思うので、読み続けている。
"死んだ兵士の霊を慰めるためには、多分遺族の涙もウォー・レクイエムも十分ではない。
家畜のように死ぬ者のために、どんな弔いの鐘がある?
大砲の化け物じみた怒りだけだ。
どもりのライフルの早口のお喋りだけが、
大急ぎでお祈りをとなえてくれるだろう。
これは第一次世界大戦で戦死したイギリスの詩人オーゥエンの詩「悲運に倒れた青年たちへの賛歌」の一節である。私はこれからレイテ島上の戦闘について、私が事実と判断したものを、出来るだけ詳しく書くつもりである。七五ミリ野砲の砲声と三八銃の響きを再現したいと思っている。それが戦って死んだ者の霊を慰める唯一のものだと思っている。それが私に出来る唯一のことだからである。"(上巻、73頁)