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- 市川雷蔵祭〜艶麗〜<11/27(土)〜>
- アンゲロプロスの神話学
- "世界で一番悲しい音楽" / The Saddest Music in the World
- Canada / 2003 / 99min. / 1:1.85
- 監督: ガイ・マディン
- 出演: イザベラ・ロッセリーニ、マリア・デ・メディロス、マーク・マッキニー
- カズオ・イシグロの脚本というのが不思議だ。1930年代の大恐慌時代(アメリカでは禁酒法時代)の隔絶されたカナダの田舎町ウィニペグで開催される「世界で一番悲しい音楽」を競う怪しげなコンテスト、がどういうコンテストなのかというと、無茶苦茶馬鹿馬鹿しくて、『笑え、笑え、がっはっはぁ!』と脅されているみたいなとんでもないもので、笑う以前に呆然としてしまった。トッド・ブラウニングとカウリスマキ兄弟とモンティー・パイソンと塚本晋也 が一つになったような世界、とでも言えば良いのかな?デビッド・リンチと言ってしまえばお終いなのだろうけど、デビッド・リンチって、笑えないし、そんなに凄いとも思えないけど、『ほれ、ほれ、おもしれえだろう、な、笑え、笑え、スゲーだろ。』みたいな鬱陶しさが『砂の惑星』とか『ワイルド・アット・ハート』なんかにもあって、新作がかかっても多分まずよっぽどのことがないと見に行かない監督なんだよな。個人的にはあんまり好きなタイプではないけど、どれか一本くらい見ても良いかなという感じ。イザベラ・ロッセリーニの足を切断してみたいというフェチの人は見逃せないだろうけど。