「海街diary 1 蝉時雨のやむ頃」: 吉田秋生

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

 ほんとに久しぶりに読んだ吉田秋生。うまい。これは絶対いつかテレビでドラマ化されるだろうなあ。
 一番上のおねえちゃんが「お父さんの看病してくれたのあなたでしょう」と見破るとことか、スゴイ。女を作って出ていった父親の葬式に突然呼ばれても、全然悲しさがわかないというのも、なんかリアリティある。離婚の話とか、足の切断の話とか、詐欺まがいの話とか、キツイ重い話なんだけど、それをこういう風に描けるというのは、スゴイ。どう書いても後味が苦いつらい話なんだけれど、そこに一服の清涼感のある風が吹いている。成熟した吉田秋生節。
 看護婦の長女、信用金庫勤めの次女、スポーツ店でバイトしている三女、という地味な設定も、湘南ローカルっぽくて良い。そこに転がりこんでくる腹違いの妹は女子サッカーの才能ある選手、というのも、面白い。今後の展開が楽しみ。

奇食ハンター (1) : 山本 マサユキ

奇食ハンター(1) (ヤンマガKCスペシャル)

奇食ハンター(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 全国の奇食を食べあるくルポエッセイマンガ。ちゃんとお店の住所まで出ている。なぜか、名古屋圏がやたら多い。あの辺りの人は味覚がおかしいんだろうか。あの辺りって、工場ばかりで何もなくて、その割に都市化とか道路整備だけは進んでいて、退屈そうだから、こういうところで刺激を求めがちなんだろうか。だとしたら、アホすぎる。
 ここで出てくる変な食べ物の多くは、

洋風の甘味+和風の癖のある食べ物

というパターンが多い。もんじゃ焼きアイスとか、納豆パフェとか。まあ良くもこんなにいろいろあるもんだ。食の安全以前に食べる側の方がおかしくなっているのかもなあ。ネットで探すとうじゃうじゃ出てくるからネタには困らないだろうなあ。
 このアシスタントの女の子が貧乏で何でも食べちゃうというのが、涙をさそう。

目次:
雪見ラーメン/白ごま納豆パフェ/ラーメン缶/いちご茶漬け/富士宮焼きそば/アイスキューカンバ/チョコレートおでん/甘口バナナスパ/甘口メロンスパ/ひつまぶし丼アイス/パグミー/しるこスパ/イタリアントマトパフェ/マンゴースペシャルかき氷(辛口)/イカスミジュース/カレーラムネ/ホタテドラフトビール/天丼パフェ/マミドバーガー/納豆コーヒーゼリーサンド/とんかつパフェ/トド焼き定食/いかようかん/月島もんじゃアイス/クジラ味噌カツバーガー/ミラクルフルーツ/ラヂオ焼き

奇食の館
昔見たことある有名サイトだけど、ここが協力しているらしい。多分、ここ見れば大体出ているんじゃないかな。納得。