PLUTO(3)
- 作者: 浦沢直樹,手塚治虫,長崎尚志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/03/30
- メディア: コミック
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さあ、3巻。1巻の最後はアトム、2巻の最後はウラン、3巻はついに敵が登場!もう、これは謀ってやってる!手塚治虫は「自分のライフワークのテーマは差別だ」といってたらしいけど、これはもうそのものの話だな。ウラン、最高に面白いキャラ。
まだアトムやウランも全然ロボットの能力を見せていないというのに、というよりは、見せていないからこれだけ次への期待感が高まってくるのだろうか。これほど続きが早く読みたくなる漫画は、「20世紀少年」の15巻くらいまで以来だw。手塚オリジナルってどのくらいの長さだったんだっけ?サイレント映画の短編をハリウッドで2時間以上の大作にしてリメイクしているようなものか。アイディアを出し惜しまなかった手塚版と出し惜しみの芸の浦沢版?
これだけの大作にすると、そこは当然リアリズムが入ってくる。アトムだって、普通の子供と見かけは同じになっている。これが一番すごいところかも。このアトムとウランを浦沢絵でかわいく書ける自信と普通の子供として書くというアイディアがあったから、これを始められたんだろうなあ。これで、いかにも機械っぽいアトムだったら、成り立たないもんな。こう書いている電車の中で、目の前には3本角のアトムヘア〜の浜崎あゆみの広告が。浜崎あゆみロボというのもあったな。人間の方がマンガのロボットっぽかったりする2006年、アトムは1歳になった。