秋津温泉(1962/松竹)@新文芸座
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
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http://www.sainet.or.jp/~kuroda/ryokou-24.htm
http://www.pref.okayama.jp/mimasaka/kankou/kankou_j/ok_rokechi.html
http://www.hypertimetable.com/hotel/onsen330301.htm
http://www.town.kagamino.lg.jp/index.htm
ぶらりといってみようかなあ。ついでに死んじゃおうかなあ。それにしても、長門裕之と桑田佳祐ってそっくりだな(←こういうこと言ってる奴は死ねない)。
10年という時間が嘘のようにあっと流れてしまうこの非の打ち所もないメロドラマを作ってしまう吉田喜重の手腕に脱帽。ここの岡田茉莉子様、10代から30代までただごとではない名演。若々しさから疲れ果ててしまうまで、尋常ではない演技。長門裕之のだらしない男、というのもやたら説得力がある。ここまで高いテンションを最初から最後まで通せるというのは、唖然とするものがある。技法もさることながら、この演出が凄い。
多分、商業映画としては、大衆娯楽としては、ここまでやってはいけないのだ、いや、それは違う、何故これ以上に出来るはずなのにやらないんですか?と心の中で問いながら、小津と吉田は無言で酒を酌み交わしていたのだろうか。松竹ヌーベルバーグって最後の撮影所システムの世代で、ここまでの技量を磨きながら、その外に飛び出さざるを得なかったと言うことなのだなあ。
日本の松竹ヌーベルバーグって既存の映画会社の中からスピンアウトしたわけで、フランスのヌーベルバーグみたいに最初から独立ではなかった。ベンチャー企業論としてみても、これは面白いな。新しいコンセプトを世に問うベンチャーと、既存のシステムの中で収まりがつかなくなって独立する会社。余りこういうビジネスビジネスした見方したくないけど。