「アストロ球団」

 スゴ録に撮り貯めておいたアストロ球団をやっと見る。

辺見えみり「死にたくなかったら、こんな馬鹿げた勝負止めなさい!」

 正論聞くと、おもわず笑っちゃうよ、やっぱり。

球八「俺たちの目指してたのはこんな野球じゃなかったはずだぁ〜!」

 そう、それがどうして?!
 後、大門と球三郎の最初の三塁線の対決で、するりとすり抜けて、「これも駆け引きです。」と言うとこ、動きが余りに姑息でアクションで笑ってしまった。
 この過剰さは一体何だったんだろう。1973年。まるで今の韓国や台湾などのアジアのような発展途上の溢れるマグマにむせかえっていた日本がいた。でも、やはり、長島は国民的英雄だけど、巨人軍は体制であり巨悪だった。アストロ球団のユニフォームにそっくりだった近鉄の野茂が大リーグに渡り、今のような状況が来るなんて誰もこの頃は想像出来なかった。大リーグは野球漫画と同じ次元の遠い世界だった。アストロ球団から30年。あえて今これを実写化したというのは、マジな話、感慨深いなあ。
 笑っちゃうけど、馬鹿にして笑えると言うんじゃなくて、荒唐無稽さの極みの快感の頂点で爆発するガハハ、なんすよ、これは。これだけのエネルギーと情念を野球にぶつけた漫画は世界で右に出る物いないですよ。やっぱり。
 最後は原作ではいきなりアフリカに行っちゃうんだけどさ、このテレビ版の方が終わり方は綺麗にまとめているね。テレビも一瞬アフリカに行きそうになるんだけどさ。