暗黒街の対決 (1960) 監督: 岡本喜八

  • 95 分、東映、初公開年月 1960/01/03
  • 監督: 岡本喜八、製作: 田中友幸、原作: 大藪春彦、脚本: 関沢新一、撮影: 山田一夫、美術: 阿久根厳、音楽: 佐藤勝
  • 出演:
  • 警官を撃ち殺して逃走した一台の車。死んだ警官が引きずりおろしたスーツケースには拳銃が一杯に詰められていた。そして、トレンチコートの男が抗争に荒れる街にやってくる。藤岡は夜の街を歩く中で、妻を大岡組のひき殺された鉄と知り合い、この街の暗部の匂いをかぎつける。その後、入ったキャバレーで大岡組の連中と大立ち回りを演じ、豚箱にぶち込まれる。実は、彼は汚職騒ぎで左遷された刑事だったのだ。キャバレーのナンバー1ホステス・サリーや鉄を通じて大岡組を探りながら、表面上は大岡に取り入り、藤岡は次第に核心に迫っていく。鉄の育ての親、小塚組の組長小塚がキャバレーに乗り込み、大岡に喧嘩を売るが、藤岡は小塚を連れ出し、鉄のバーに連れて行く。そこを大岡に雇われた死神博士軍団が襲う。小塚は死んでしまう。小塚組は大岡組に乗り込もうとするが、機先を制され銃撃戦の末にみんな死んでしまう。最後の一人となった鉄を藤岡はトラックで救い出し、小屋にかくまう。しかし、鉄をかくまっていることがバレてしまい、死神博士軍団が小屋を襲う。藤岡の忠告に従った鉄は、死神博士軍団を返り討ちにする。幽閉されていたサリーは隠されていた拳銃を見つけ、藤岡のところに逃げ込む。しかし、追いかけてきた大岡に捕まり、サリーは大岡に連れ去られる。藤岡はビルの屋上から自殺に見せかけて突き落とされそうになるが、そこに駆けつけた鉄に救われる。大岡は逃走中に警官を射殺する。自宅に立てこもる大岡をしとめようと、鉄が乗り込む。鉄を止め、大岡を逮捕しようとする藤岡。立てこもる大岡組と、鉄、藤岡、警官隊の激しい銃撃戦が始まる。追いつめた大岡を撃とうとする鉄。止めに入る藤岡。しかし、鉄は結局大岡を撃ち、妻の敵を取る。銃を渡せと近づく藤岡。鉄の銃が火を噴く。思わず、反射的に鉄を撃つ藤岡。しかし、鉄が撃ったのは背後に隠れていた残党だった。藤岡の銃弾に倒れる鉄。実は藤岡は暴力団対策専門の凄腕刑事野口だった。平和を取り戻した街を、夜汽車で彼は去っていく。
  • あー、書いてみたら、複雑。これを95分でテンポよく分かりやすく、破綻もなく、ちゃんと話に作るのだから、岡本喜八凄いよ。『暗黒街の顔役』より、こっちの方がずっと良い。
  • 若かりし天本英世様、最高にカッコイイ。あの死神博士軍団の痣メイクと歌、ミッキー・カーティスの叫び声、バカ受け。司葉子も無茶苦茶色っぽい。ミフネも、要は『用心棒』ですね、この役は。引き続き、ミフネと共に出演の鶴田浩二も、ドライなタッチの中では、こういうポジションの方が生きるような気がする。セットもあの写真に囲まれたドアの辺りって、前作の物を引き続き使ってるんじゃない?とにかく、これは傑作です。
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日本人への遺書(メメント)

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