• 忍びの者(1962年/白黒/105分)
    • 監督:山本薩夫 原作:村山知義 脚本:高岩肇 美術:内藤昭 共演:藤村志保伊藤雄之助、城健三朗(若山富三郎)、岸田今日子
    • ああ、面白かった。あんな爺が付け髭つけて、あっちとこっちを一人二役で全然違うキャラやっているのが、伊賀の極意では信長にやられて当たり前だっつうの。そりゃ驚くわ。それから、若山富三郎の信長、いいねえ。岸田今日子も、思いこみの強い女やると、本当にぴったりで怖い。『卍』とか。でも、何と言っても、市川雷蔵なわけですが、こういう時代劇ではあっても、組織の中における現代的な個人の生き方みたいなものをずっと体現していた俳優なのだなあと思う。その頂点として、社会から超越した強烈な個として、眠狂四郎机龍之介が出てくるのだと思う。あれはある意味彼にとっても理想やあこがれなのじゃないか?きっと、実生活では絶対こういう生き方はしなかった人だけど、心のどこかでは願っていたような。
    • 『初春狸御殿』の予告編、なかなか強烈。今回の雷蔵映画祭「市川雷蔵祭 艶麗」は、なかなかバランスが取れた選択で、シリーズものは名作を押さえて、その他の佳作を選択という感じか。ニュープリントも多いし、行くべし、行くべし、行くべし。
    • http://www.kadokawa-pictures.com/rai-sama/index.html