秋津温泉(1962/松竹)@新文芸座

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秋津温泉 [DVD]

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 良かった。見終わったら、何だかこっちまで死にたくなって、「恋人たちの時刻」はパスしてしまった。早起きして吉田喜重監督拝みに行けば良かった。ここのモデルは、
http://www.sainet.or.jp/~kuroda/ryokou-24.htm
http://www.pref.okayama.jp/mimasaka/kankou/kankou_j/ok_rokechi.html
http://www.hypertimetable.com/hotel/onsen330301.htm
http://www.town.kagamino.lg.jp/index.htm
 ぶらりといってみようかなあ。ついでに死んじゃおうかなあ。それにしても、長門裕之桑田佳祐ってそっくりだな(←こういうこと言ってる奴は死ねない)。
 10年という時間が嘘のようにあっと流れてしまうこの非の打ち所もないメロドラマを作ってしまう吉田喜重の手腕に脱帽。ここの岡田茉莉子様、10代から30代までただごとではない名演。若々しさから疲れ果ててしまうまで、尋常ではない演技。長門裕之のだらしない男、というのもやたら説得力がある。ここまで高いテンションを最初から最後まで通せるというのは、唖然とするものがある。技法もさることながら、この演出が凄い。
 多分、商業映画としては、大衆娯楽としては、ここまでやってはいけないのだ、いや、それは違う、何故これ以上に出来るはずなのにやらないんですか?と心の中で問いながら、小津と吉田は無言で酒を酌み交わしていたのだろうか。松竹ヌーベルバーグって最後の撮影所システムの世代で、ここまでの技量を磨きながら、その外に飛び出さざるを得なかったと言うことなのだなあ。
 日本の松竹ヌーベルバーグって既存の映画会社の中からスピンアウトしたわけで、フランスのヌーベルバーグみたいに最初から独立ではなかった。ベンチャー企業論としてみても、これは面白いな。新しいコンセプトを世に問うベンチャーと、既存のシステムの中で収まりがつかなくなって独立する会社。余りこういうビジネスビジネスした見方したくないけど。

ジュンク堂をぶらぶら

ジュンク堂書店 公式サイト| 書籍・雑誌、文具・雑貨等の販売
 タワレコ

12×5(紙ジャケット仕様)

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Wild Wood

Wild Wood

を買って、飯食って、ジュンク堂へ。ぶらぶらしてると、やはり、面白くて止まらなくなる。どのフロアも一々、オタクのツボを突いてくる品揃えと並べ方。ここが三省堂とか八重洲ブックセンターと違うところ。そのツボを上から下まで殆どのフロアで押されまくってるイタイオヤジな訳だが。以下は今日買い漁った本。
海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 (集英社文庫)

海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 (集英社文庫)

天使 (文春文庫)

天使 (文春文庫)

姜尚中の政治学入門 (集英社新書)

姜尚中の政治学入門 (集英社新書)

アフリカのひと ―父の肖像

アフリカのひと ―父の肖像

中上健次―没後10年 (KAWADE夢ムック)

中上健次―没後10年 (KAWADE夢ムック)

 出版に関する情報ってカバーしきれないので、定期的に本屋を回るという作業はどうしても必要。アマゾンなんかもお薦め機能って、結局、まだまだサプライズを排除する仕組みだから。やはり、今最強の書店は、東京堂よりもジュンク堂だな。雑誌のバックナンバーの品揃えも魅力。2時間以上うろついてしまった。
 ふと前の人が抱えている本の訳のわからなさに気づき、何だかホッとする。ああ、変な人ってまだいるんだな。地下のコミック売り場で閉店間際の店員を捕まえて、なんだっけ、あの辺なタイトルのマンガって?と困らせている外人。おお、これが噂に聞くオタク外人か?「萩尾望都ラララ書店」なんてのもあった。
http://www.junkudo.co.jp/hagiorarara.htm
 こういう書店があるってことは、池袋って面白いのかも。新宿とか銀座とか渋谷ではなく、アキバでもなく、ここにこの本屋があるってオモロイな。