香港旅行記(1)


 何故、香港に行こうと思ったか。暖かくて、英語が通じる都市なら、どこでも良かった。年末に溜まった休暇を消化しなければいけなかったので、どこかに旅行にでも行かないとヒマ死しそうだった。でなきゃ、鬱になりそうだった。でも、寒いところは嫌だ。英語が通じない国は嫌だ。また沖縄に行くことも考えたが、この前一通り観光地は回ってしまったような気がするし、せっかくの円高だ。かといって、オッサン一人ハワイに行っても身の置き場がない。オーストラリアにも興味がない。旅行するなら、なんか浪漫がないと嫌だ。ハワイとかオーストラリアには、浪漫を感じない。それに、今回はそんなに遠いところまで行きたいとも思わない。台湾も一度行ってみたいが、どこまで英語が通じるか不安だ。何とかなるだろうけど、そういう煩わしさを楽しめる程若くない。自分的に楽に楽しめる海外、ということで、消去法的に香港だった。それ以上に発展途上国的なところも駄目なので。まあ、そもそも、旅行が好きな訳ではないのだ。

 今回は、時間もなかったし、めんどくさかったので、楽天トラベルで送迎付・ホテル・航空券プランで選んでみた。パッケージツアーなら、もっと安い選択肢もあるんだろうけど。
 出発は成田17時40分発の香港航空。遅い出発時間は気楽だけど、結局、一日潰れてしまい、出発日は何も出来ない。帰国日も同じ。その意味では、あちこち見て回る観光ツアーとしては、効率は悪い。滞在して、何かをするという体験型ツアーをしたい人には、中途半端な海外ではある。

 成田について、チェックインしようと思ったら、香港航空のカウンターがどこにあるのか、最初分からなかった。Fエリアとは表示されていたが、そこにはユニクロしかない。よくよく見てみたら、ユニクロの裏手が、カウンターだった。まるで、ドラクエw。こういうの、結構消耗する。あそこを手に入れるためには、ユニクロの方が良い条件だったんだろうけど、公共機関として、どうよ、成田空港?とは思わざるをえない。

 香港への持ち込みは煙草19本まで。封を切ったものだけと言うこと。なので、出国時の免税店でもすることがない。しょうがないので、ヱビスビール飲んで、暇を潰す。

 ちょうど金正日の訃報が昼に流れていた。TwitterのTLの流れも活況を呈していた。空港内でも、色々とチェックをしている。過去の大韓航空機事件を考えると、どこで何が起こっても不思議ではない。まあ、香港行きの便でなにかが起こるという事だってありえないとも言えない。しかし、係員がチェックしているのは、中東系やインド系で、人種差別とか偏見と思われても仕方ないだろうな。まあ、チェックするんなら、そうなるだろうけど。

 せっかくなので、空港のWiFi試してみよう、と思ったが、第二空港ターミナルではフリーWiFiはNTTのブース設置エリア周辺のみで使用可能で、発着ゲートからはなかなか捕まらない。3Gはちゃんとつながるから、日本人は困らないのだけれど、WiFiを使いたい海外の人にとっては、不便きわまりない。空港のロビーというのは、究極の暇つぶしニーズの高いエリアであって、海外の渡航客にとってはイライラする空港、ということになる。それが分からないのだなあ、と暗澹とした気持ちになる。喫煙所が儲けられているので、それは助かるのだが、それもドメスティックなニーズにしか反応できていないということの裏返しでもある。

 まあ、なんにせよ、とにかく搭乗。17時40分出発。飛行機は小さいし、機内食もマズいが、まあ、4時間のフライトだから、そんなもので構わない。月曜の夜なので、さすがに機内もそこそこ空いていた。

 機内では、ざっと「地球の歩き方」に目を通す。「地球の歩き方」どうよ?という声もあるが、じゃあ、他はというと情報量少ないし、ムック本は道で広げられないし。こういう旅行ガイドブックこそ、電子ブックで、GPSマップと連動し、近所のリアルタイム情報を提供して欲しいもんだな。ガイドブックというより、アプリに近いような。そういうのは、観光誘致の観点から考えたら、自治体が提供しても良いくらいだ。
 ざっと目を通したところで、後は文庫版が出たので買った「CIA秘録」読み始める。読んでいて、胸くそが悪くなってくるような話だ・・・。
 などとやっていると、4時間のフライトはあっという間だった。

 到着は、現地時間で9時50分(日本から−1時間の時差)。この時間だと、もうホテル行って寝るだけ。移動で一日潰れるのは勿体ないといえば、勿体ない。でも、着いてすぐ飯というのも、勝手分からないと辛いので、まあ、いいか。
 入国審査のところから空港のフリーWiFi使えると聞いていたので、早速試してみたけど、なんの問題もなく接続。空港全域で使えた。これはありがたかった。

 iPhoneは、機内で「設定:機内モード」にして、もう帰国まで触らない。それから、「設定:ネットワーク:モバイルデータ通信:オフ」に。これで、WiFiだけしか掴まなくなる。iCloudは、ご主人が見ていない隙に勝手に何をするか分からないので、ちゃんと設定しておかないと怖い。ただ、こうすると、要はiPhoneじゃなくて、iPod touchなんですけどね。なので、今回はiPod touchも予備に持って行った。後、ホテル用にiPadまで持って行ったwそれでも、PCやネットブックを電源付で持って行くよりも軽い。それに、ケーブル類が共通なのが嬉しい。充電用に、全世界8種類コンセント対応・USBコンセント2小口対応というのを持って行ったけど、大活躍だった。ただ、これは組み立て方が難しいので、マニュアルを忘れないようにしないと宝の持ち腐れになる。事前にスキャンして、Evernoteにマニュアル入れとくと安心。


エネループも持って行ったけど、結局使わなかった。iPhoneWiFiだけで使っていると、使用頻度もそんなに高くならないので、iPod touchまでは必要なかった。まあ、電池がまだへたっていないので、十分一日使えた。

 で、入国審査済ませて、現地の送迎を探す。出国が一箇所ではなく、反対の出国口から出てしまったので、一瞬焦った。現地の怪しげな日本語話す楽天のガイドさんを反対側の出国口で見つける。一服して、全員揃ったところで、バスに乗りホテルへ。ホテルでのチェックインのやりとりまで手伝ってくれた。ホテルに着いたのは、もう12時近かったと思う。この日は、隣のセブンイレブンで水とビール、腹減ったのでサンドイッチ夜食に買って食べて、シャワー浴びて寝た。

 セブンイレブンは殆ど日本と同じ。というよりも、日本語表記そのまま、日本の商品をそのまま持ってきているものがかなりあった。便利だけど、あれで良いんだろうか。飲み物やお菓子もともかく、nonnoなんかも日本語のまま売ってる。日本人向けなのか、ファッション雑誌として現地の女の子が見ているんだろうか。ビールも、ハイネッケンやバドもあるけど、スーパードライもちゃんとある。雑貨類も日本語のままあれこれある。なので、現地調達でも殆ど心配ない、ということだな。

 ホテルの部屋は、シングルルームだけど広かったし、WiFiタダだし、言うことなし。アメリカの割と良いとこのホテルみたいな感じ。ただ、部屋の照明とセーフティーボックスの操作が、最初よく分からずはまった。中央コントローラーみたいなのがあって、それで全部の照明をコントロールする、ということが分からず、何故、このランプにはスイッチがついていない?としばらくドタバタ。セーフティーボックスも、いじっているうちに変なモードに入り、しばらく悩んだ。WiFiは一発だったけど。

 以上、一日目。